メンバーイラスト制作インタビュー「新春・咲き誇る魅惑の華ガチャ」
Colorful PaletteがSEGAと協業で贈る「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」(以下、プロセカ)では、周期的にイベントにあわせたガチャが開催されています。
今回は2024年1月に開催された「新春・咲き誇る魅惑の華ガチャ」のメンバーイラストについて、制作を担当したイラストチームにインタビューしました。
※一部イベントストーリーの内容が含まれています。未読の方はご注意ください。
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チーム紹介
コンセプト・構図
お正月の時期にリリースされるイラストでしたので、新年の華やかでおめでたい雰囲気を大切に描きました。それに加えて、これまでのお正月とはまた違った新鮮さを感じていただけるイラストにしたいと思い、レトロな印象や、切り絵のような質感を意識した新しい絵づくりにも挑戦しています。
また、今回のイベントストーリーでは、きょうだいの“絆”や“あたたかさ”が垣間見えるエピソードが描かれていました。そこから連想し、キャラクターたちが大切にしてきた“思い出”や“気持ち”もイラストに反映したいと思いました。
今回のイベントストーリーで、姉との買い物を楽しんでいた瑞希は、ショッピング後を連想させる『カワイイもの』に溢れた空間に座っています。衣装の雰囲気に合わせ、どこかお人形を思わせるミステリアスな表情やポージングを意識しました。瑞希を取り囲むアイテムに注目してもらえると、新しい発見があるかもしれません。
志歩は、どこかけだるげな雰囲気で、ドキリとするようなまっすぐな視線をこちらに向けています。衣装のルーズな着こなしや、ピックをつまみ口元に手を添える仕草から、中性的な色っぽさを表現しています。モノクロでシックなかっこいい衣装を活かしながらも、縁起の良いアイテムや彼女の大切にしているものを鮮やかに配置し、1枚絵としての美しさを模索しました。
MEIKOさんは、3人の中で一番“和”を感じさせる衣装や、優美なロングヘアを活かせる構図にしたいと思いました。誘いこむような視線と、あえて表情を隠すように扇子を顔に添えるポージングのギャップで、大人な彼女ならではの妖艶でたおやかな雰囲気を表現しています。今回は教室のセカイのMEIKOさんですので、レオニの夜空や星を思わせる色合いで全体をまとめました。
衣装
今回は、お正月の時期の衣装でしたので、縁起が良く華やかな印象の衣装を目指しました。これまでのお正月にリリースされた衣装は和装が多かったので、今回は和装と洋装をかけ合わせたデザインを意識して、コンセプトを詰めていきました。また、イベントストーリーでは瑞希と瑞希の姉、志歩と雫、といったきょうだいの関係性が描かれていましたので、その要素を衣装にも反映したいと思い、縁起の良さにプラスして“仲の良さ”の象徴とされている「鶴」をそれぞれの柄としてあしらいました。
瑞希は、「和装ロリータ」をテーマに、袂が特徴的なジャケットをメインにした和洋ミックスの衣装に仕立てました。『カワイイものが好き』という瑞希の気持ちを大切に、瑞希の好きなフリルやリボンをあしらい、柔らかいパステルカラーを用いています。髪型は後ろから見るとリボンのように見えるようにアレンジを加えつつ、アップスタイルでまとめました。
志歩は、抜け感のある私服をベースに、袴風のズボンを合わせました。色合いをモノトーンでまとめながら、革のベルトやゴツゴツとしたブーツを身に着けることで、ロックバンドらしいかっこよさを演出しています。クールでボーイッシュな印象になるよう、髪型は前髪を重めにしたショートヘアにアレンジしました。
MEIKOさんは、和装特有の襟元や帯を活かしながら、紅白を基調にした色合いで整えた、華やかでエレガントな装いです。襟元の花柄や、しゃらりと揺れるチャームで雅な印象をプラスしました。前髪はいつものMEIKOさんのイメージをそのままに残しながらも、後ろ髪をストレートのロングヘアにすることで、彼女の新鮮な魅力を感じていただきたいと思いました。
背景
“和”の要素を大切にしながら、お正月らしく豪華で雅な背景にしたいと思いました。コンセプトに合わせて、背景も切り絵のような印象を引き立てながら、和紙に描いたような質感を意識して制作しています。
また、今回のイラストでは、散りばめたアイテムの数も多くなっています。見映えの華やかさを意識することはもちろんですが、キャラクターたちのこれまでの思い出や状況をイメージして描いたアイテムもありますので、ぜひ注目してみてもらえたら嬉しいです。
瑞希のイラストは、全体の色のトーンを合わせることで、アイテムや柄の要素が多いながらも、まとまりのある背景を目指しました。イベントストーリーでは、自分の「好き」の気持ちを原動力に周りの人に心を配っていた瑞希。このセカイにプレゼントの箱がたくさん置かれているのは、瑞希が周りの人を気遣い、渡していた想いがプレゼントという形で反映されているからかもしれません。
志歩は、ポーズや衣装のかっこいい雰囲気を引き立たせることができるよう、背景もクールな印象になるように仕上げました。彼女の大切にしている“Leo/need”を連想させる星のイメージに重ねて、障子の柄には七宝柄を多く用いています。輪郭線はフラットに描くことであえて立体感を少なくし、浮世絵を思わせる1枚絵としての美しさを意識しました。
MEIKOさんは、金粉や和柄を星のように散りばめながら、障子全体を青色で染めることで、夜空を思わせる背景です。艶やかなポーズや美しい髪のシルエットが引き立つようにアイテムの配置を模索しました。背後の大きな障子窓には丸障子を採用し、柔らかく可憐な女性らしさを感じさせるフォルム感を意識して制作しています。
さいごに
今回は、お正月らしいおめでたい雰囲気や“和”の要素を大切にしながら、これまでのお正月とは一味違う新鮮な印象も感じていただきたいと思い、日本特有の“切り絵”や“浮世絵”を意識して新しい表現に挑戦しました。お正月のイラストらしく、豪華さを演出しながら、1枚絵としての特別感にこだわっています。
また、共通のモチーフを使いながらも、キャラクターの個性に合わせて1枚1枚の雰囲気もガラリと変えていますので、そういった差分も楽しんでいただけると嬉しいです。
引き続きプロジェクトセカイをどうぞ宜しくお願いいたします。
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