メンバーイラスト制作インタビュー「[2.5周年記念]カラフルフェスティバルガチャ」
Colorful PaletteがSEGAと協業で贈る「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」では、周期的にイベントにあわせたガチャが開催されています。
今回は2023年4月に開催された「[2.5周年記念]カラフルフェスティバルガチャ」のカラフェス限定メンバーイラストについて、制作を担当したイラストチームにインタビューしました。
※一部カードストーリーの内容が含まれています。未読の方はご注意ください。
▼前回の記事をまだご覧になってない方は是非こちらもご覧ください。
チーム紹介
コンセプト・構図
今回のカードストーリーでは、些細なきっかけで喧嘩になってしまった、病気を抱える男の子とその友達の女の子が登場します。そんな彼らに、それぞれの形で寄り添うリンちゃんとレンくんからインスピレーションを得て、2人の関係性や想いが感じられるイラストを描きたいと思いました。
また今回のイラストは、今までのイラストと比べても特に白が占める割合が大きく、1枚のイラストとして綺麗で優しい雰囲気を目指しました。儚くも暖かさを感じていただけるような仕上がりになっていたら嬉しく思います。
リンちゃんは、ネリネの花を持ち、優しく微笑む姿を描きました。彼女が今回のカードストーリーで見せた、男の子にそっと寄り添う優しさや、頼りになる大人っぽい一面を、イラストでも表現したいと思い制作にあたりました。特訓前のイラストで男の子を思って優しい表情をしていたリンちゃんは、特訓後のイラストでは、彼女のより深い想いが感じられる瞳をしています。
レンくんは瞳をキラキラと輝かせ、嬉しそうに顔をほころばせています。
カードストーリーで登場した男の子と女の子が仲直りできるように願っていたレンくん。ストーリーの終盤では、リンちゃんの歌を通じて、2人が仲直りできたことを知りました。優しくまぶしい彼の笑顔には、そんな2人への想いが表れているのかもしれません。
衣装
今回は、全体のコンセプトとして淡く儚げでありながらも、優しく温かみのあるイラストにしたいと思っていました。それに合わせて衣装も無垢な印象を受ける白でまとめ、風に美しくなびく柔らかな生地で仕立てました。儚げな雰囲気に合わせて、今回のリンちゃんとレンくんの髪色や瞳は普段よりも淡い色味になっています。
また、リンちゃんとレンくんのつながりを表現するため、共通のポイントを多く取り入れながらも、それぞれのアイデンティティとなる要素を残してデザインしました。
リンちゃんはワンピースをベースにしつつ、元々の彼女の装いにもある、髪のリボンやショートパンツといった要素を取り入れました。風を受けて美しいシルエットになるよう、肩まわりには柔らかい生地のローブをつけています。カードの雰囲気に合わせて大人っぽい印象のロングヘアを採用し、元の髪質を生かした外ハネはそのまま残しました。
レンくんはスタイリッシュなシルエットにしたいと思い、裾が長いトップスを採用しました。セーラー服を思わせる襟やハーフパンツは、元々の彼の装いと合わせています。髪型はふんわりと自然なカールを残したショートヘアにすることで、軽やかな印象のヘアスタイルにしました。片側の髪は耳にかけ、アクセントのイヤリングが良く見えるようセットしています。
背景
今回のイラストはコンセプトに合わせて、白の色味を綺麗に表現することにこだわりました。儚さを感じてほしいと思いましたので、オブジェクトを配置しすぎず、かといって物足りない背景になってしまわないよう意識して調整を行いました。
イラスト上に描かれているアイテムは少ないながらも、リンちゃんとレンくんで同じアイテムを取り入れることで、二人のつながりを表現しています。
リンちゃんの背景には、清潔感を感じる柔らかくて白い布を一面に描きました。病院の屋上を連想させるような、たくさんのシーツが風になびいているのは、男の子を思うリンちゃんの気持ちが反映されているのかもしれません。波のような柔らかい風が吹いている様子を表現したく、構図を描いたキャラクターチームとも細かくイメージの相談を重ね、布の靡き方や質感を追求しました。
レンくんはとびきり輝くその表情に注目してほしいという意図がありました。ですので、キャラクターの魅力をより引き立たせる色味や、目が滑ってしまわないアイテム配置に気を付けながら描きました。優しくて無垢な印象を感じてほしく、透明感のある白を目指しました。そのためシーツの色は髪の色等に合わせた黄色みのある白ではなく、あえて青みのある白でまとめています。
さいごに
今回はリンちゃんとレンくんのつながりや、2人が男の子と女の子へ向けた想いを大切にしたイラストとなっています。身に着けたアイテムや表情から、お互いの想いや関係性を感じて頂きたいという思いで制作しました。
また、これまで描いてきたイラストと比べても、今回のイラストほど全体的に白を用いて淡く描くのは初めてで、挑戦的な試みでした。シンプルでありつつも、1枚のイラストとして綺麗で、優しい空気感を表現することを目指して、構図や色味にこだわりながら制作しました。
イラストから、彼女たちがそっと寄り添ってくれるようなエールを感じていただけたら嬉しく思います。
引き続きプロジェクトセカイをどうぞ宜しくお願いいたします。