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かつて妹だった姉御が「良き先輩」になるために考えていること【Advent Calendar 12/13】

はじめに

こんにちは!サーバサイドエンジニアのきたです。
2021年4月から中途入社でColorful Paletteのメンバーとなりました。
今では「姉御」「サーバ母」などと呼ばれて、何だかんだ親しんでいただいてます。

そんな私は、サーバチームに来てくれる学生アルバイトのメンターをたびたびやらせていただいています。
そして若い学生の姿を見ているとふと思うのです。

私にもこんな時代があったな・・・・と。

そこで今回は「姉御の妹時代の話」と題して、私の新卒時代の出来事とそれを経ての考えを紹介したいと思います!
技術話はありませんので、非エンジニアの方も気楽に読める内容かなと思います!
ちょっとだけスパイシー(?)な話も登場しますので是非読んでみてください!

新卒時代のある日の話

当時のスペック
きた(22)
大学で情報系学科を卒業したけどプログラミングはC言語の超基礎だけやった。 大好きな乙女ゲームに携わりたくて情熱だけで採用を勝ち取った赤ちゃんエンジニア (サイバーエージェントグループではないです)

4月に入社し社内研修を終え、5月からついに配属がきまったところでした。

配属されたチームはとある乙女向け恋愛ソシャゲの開発・運用チーム。
エンジニアとしてまだまだ何も知らない&自信もない私にトレーナーとしてついてくれたのは5年目のお姉さんでした。
チームのみなさんは褒めて褒めて可愛がってくれる人ばかりで(優しいお姉ちゃん、しっかりもののお姉ちゃん、奔放な兄、といった構成)私は日々すくすくと育ち、配属2週間で運用業務をいろいろとチャレンジさせてもらっていました(ありがたい限りです)

そしてその日はやってきました。
5月20日。もうすぐ始まるゲーム内イベントに向けてリリース準備をしている時でした。

当時のそのタイトルではイベントの本番検証を本番環境で実施しており、 あらかじめ登録されたデバッグユーザーだけが本番環境で開始前のイベントを遊べる仕組みになっていました。
そのため、本番検証が終わると、”ある作業” が必要でした。
それは、デバッグユーザーのイベントデータ削除。本番環境でこんな感じのSQLを実行する必要がありました。

DELETE FROM {ユーザーのイベント情報テーブル} WHERE EVENT_ID = 10;
DELETE FROM {ユーザーのイベントポイント情報テーブル} WHERE EVENT_ID = 10;
DELETE FROM {ユーザーのイベントストーリー読了履歴テーブル} WHERE EVENT_ID = 10;

どうでしょう??実にスパイシーで痺れますね。

そして実際私が流したクエリはこちらです。

DELETE FROM {ユーザーのイベント情報テーブル} WHERE EVENT_ID = 9;
DELETE FROM {ユーザーのイベントポイント情報テーブル} WHERE EVENT_ID = 9;
DELETE FROM {ユーザーのイベントストーリー読了履歴テーブル} WHERE EVENT_ID = 9;

おわかりだろうか・・・・
そうです、指定するイベントIDを間違えたのです。

このクエリを流した瞬間に何が起きたかというと、ユーザーが楽しく遊んでいた5月イベントの全ユーザーデータがなかったことになりました。

結局全て復旧することができましたが、
復旧作業中、配属2週間の赤ちゃんエンジニアは見ていることしかできませんでした。

・・・・どうでしょう??
このミスをした日のことは今でも鮮明に思い出しますし、人生の中でも3本の指に入る恐怖体験です。
当時のツイートを見てもそれがよくわかります。

そんな私がどうして立ち直れたのでしょうか?
それはズバリ、当時の先輩方のおかげです。

障害の火消しが終わって、さあいよいよこっぴどくお叱りを受けるだろう。。。
そう思って覚悟を決めていたとき、トレーナーは私にこう言いました。

「◯◯ちゃん、アイス食べ行こう!」

怒られる覚悟を決めていた私には意味がわからなく、頭に「はてな」を浮かべたままサーティーワンアイスクリームに連れていかれ、アイスをご馳走になりました。
アイスを食べ終わると、チームの先輩方は私にこう言いました
「大きな影響がでうる作業を新人に任せてしまったのは自分達の責任だし、復旧もできたから、落ち込むことはないよ」
「今やれてよかったミスだよ、ラッキーだったね」
「でも今後同じことが起きないようにどうしたらいいか考えようね」
「アイス美味しいね!!ちゃんと味してる?!笑」
これらの言葉でようやく生きた心地がするようになったのをよく覚えています

※もちろん、失敗した時は
・反省すること
・真摯に向き合うこと
・開き直らないこと
が大前提です!!!

このように、大胆かつ刺激的な事件を通して、技術や運営としての心構えや考え方を学んだのはもちろんのこと、当時のチームがいかに「若手を大切な家族のように育ててくれるチームであるか」を身をもって痛感することができましたし、こういう先輩になりたい!と思いながら日々をすごしていました。

そんな姉御のポリシー

新卒でこんな経験をした私は、今まで8人のメンター・トレーナーをしてきました。(期間は1ヶ月〜1年半とさまざま)
「こんな先輩になりたい!」を意識して若手時代を過ごしていた自分が普段意識してやっていることを紹介してみます。

話をよく聞く

当たり前ですが、超重要ですよね。 また、きいた話をしっかりと覚えておくことも大事で、「そういえば前もこう言ってたよね、今はどうなの?」といった「ちゃんと話を聞いてるよ、覚えているよ」ということを示せるコミュニケーションをよくとるようにしています。

誰よりも話しかけやすい人になる

「話をよく聞く」といいましたが、話してもらうためには会話のハードルを下げることがとても大事です。そのために「雑談をふる」「イヤホンをしての業務は避ける」「話しかけられたら元気に返事」など小さいことですが、どんな時でも話しかけて大丈夫だなと思ってもらうことを意識しています。よく、「うぇ〜い、調子はどうよ!」とか、たいそうラフに話しかけています。

他部署に宣伝する

社内メンバーに少しでもはやく覚えてもらうために、他部署の人に「サーバーチームに最近きてくれた◯◯さんが〜」という話を積極的に出します。
とくにColorful Paletteでは、これをするとすぐに他部署の人がかわいがってくれるようになります。(笑)

これらのポリシーは全て、「かつて自分がやってもらって嬉しかったこと」に基づいています。 自分が嬉しかったことは自信を持って他者に同じことができるのではないかと思います。

おわりに

みなさんもぜひ、
「先輩にしてもらってうれしかったことってなんだったかな?」
なんてことを、思い出してみてはいかがでしょうか。意外とコミュニケーションの引き出しが増えますし、『可愛い妹、弟たち』がよりすくすく育つことにつながると思います。

さて!技術の話をまっっっっっったくしない本日の記事もここで終わりです!
ここまで読んでいただきありがとうございました!

明日の記事は私がついつい可愛がってしまうサーバチームの22年新卒の1人、司の記事になります!
打って変わってAIを使ってキャラクターボイス収録チェックの自動化をやってみよう!という検証記事になります。
ぜひぜひ読んでみてくださいね!