メンバーイラスト制作インタビュー「[2周年記念]カラフルフェスティバルガチャ ドリームピック」
Colorful PaletteがSEGAと協業で贈る「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」では、周期的にイベントにあわせたガチャが開催されています。
今回は2022年9月に開催された「カラフルフェスティバルガチャ ドリームピック」のカラフェス限定メンバーイラストについて、制作を担当したイラストチームにインタビューしました。
※一部カードストーリーの内容が含まれています。未読の方はご注意ください。
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チーム紹介
コンセプト・構図
昨年行われた1周年イベントのガチャイラストでは、キャラクターたちが未来に向かっていく、明るく希望に満ちた様子を描きました。今回の2周年のイラストでは、昨年とは違った一面を描きたいと思い、「ダーク」を1つのキーワードにしてコンセプトを詰めていきました。ただ暗さや不気味さを描くのではなく、そういった苦しみや寂しさの中にも希望を感じてもらえたらという思いで今回のイラストを制作しています。
ミクさんの特訓前のイラストは、箱の中にしまわれた想いを前にして涙を流していたシーンでした。特訓後のイラストでは、ミクさんとこのセカイの想いの”その後”をイメージできるようなものにしたく、今回の構図が出来上がりました。彼女の寄りかかるトランクの鍵は開いており、周りには鎖が散らばっています。表情からは、蓋をされた想いに対する寂しさが滲みつつも、箱から出してあげられたことに安堵したような、そんな気持ちが感じられるかと思います。
ルカさんは卵に大切そうに触れ、優しい微笑みを浮かべています。ルカさんが訪れた場所は石の様になった卵が散乱していました。ストーリーの終盤では、ルカさんがまだ鼓動の残る卵を見つけたシーンがあります。特訓後のイラストはそのシーンをイメージし、このような構図に仕上げました。彼女がいる場所は、蔦が這い、建造物も欠けてしまっている寂れた場所です。それでもこれからの未来に対する希望を感じられるよう、ルカさんと卵を照らす光は明るく優しい色合いに仕上げています。
衣装
全体の雰囲気はイラストのコンセプトに合わせつつ、ミクさんとルカさんがそれぞれの形で想いに寄り添う気持ちを、衣装デザインに反映したいと思いました。衣装に添えられた植物や身につけたアイテムも、彼女たちの心境を表現しています。また、全体的に彩度を落とした色合いをチョイスしているので、今回のテーマならではのミステリアスな魅力を感じていただけたら嬉しいです。
ミクさんの衣装は、想いを導いてくれる案内人のような雰囲気を表現したく、シルクハットやモノクルといったアイテムを取り入れました。1周年の際のミクさんはドレススタイルでしたので、今回は新鮮な魅力を感じていただきたいと思い、ショートパンツスタイルを採用しています。胸元にはリンドウの花をあしらいました。
また、ミクさんのアイデンティティであるツインテール要素はそのままに、巻き髪にし、結う位置を低くすることで、周年ならではの特別なヘアスタイルにしました。髪や瞳の色は彩度を落とし、落ち着いた雰囲気になるように仕上げています。
ルカさんは、ストーリーの中で捨てられてしまったり、壊されてしまった想いに寄り添ってくれていました。想いの持ち主の悲しみや苦しみを一緒に感じようとする様子を衣装でも表現したく、喪服をベースにデザインしています。巻き付いたリボンやコルセットは、彼女が想いに触れた際に感じ取った息苦しい気持ちや閉塞感を表現しています。帽子や肩周りにあしらわれている花はカンパニュラです。
髪型は、ルカさんのロングヘアのイメージはそのままに、衣装の雰囲気に似合うようにゆるくウェーブをかけました。リップやネイルの色は黒を採用し、神秘的な魅力を演出しています。
背景
ミクさんのイラストには、書きかけの楽譜や未完成の絵画など、中途半端に放り出されたアイテムが散乱しています。未来への焦りや不安に向き合うことをやめてしまった「想いの持ち主たち」の様子がこのセカイに反映されているのかもしれません。また、青とグレーのくすんだ色味を用いたり、ほこりが積もった表現を描くことで、このセカイの寂しい雰囲気を表現しています。
ルカさんが訪れたのは、想いの持ち主に溢れていた熱意や意欲が途絶えて風化してしまったようなセカイです。特訓前のカードの舞台は薄暗く、寂しさを強く感じる墓地のような場所でした。特訓後のカードでは寂しい雰囲気ながらも未来への希望を感じてもらえるよう、神殿や教会をイメージして制作しています。風化した場所が舞台になっていますが、どこか温かい印象を受けるのは、ルカさんが持ち主の未来を願う気持ちが感じられるからかもしれません。
さいごに
今回ストーリー内で描かれていた、自分の歩む道を決める際の焦りや不安、夢を掴むまでの挫折や苦しみは、誰しも感じたことがあるかと思います。今回のイラストでは、そういった気持ちにそっと寄り添ってくれるミクさんやルカさんの温かさを描きたいと思いました。イラストから、彼女たちが優しく背中を押してくれるようなエールを感じていただけたら嬉しく思います。
プロジェクトセカイは、いつも応援してくださってる皆さまのおかげで2周年を迎えることができました。これからもキャラクターの魅力を最大限引き出せるような絵づくりができるよう、1枚1枚のイラストに向き合っていきたいと思います。
引き続きプロジェクトセカイをどうぞ宜しくお願いいたします。