メンバーイラスト制作インタビュー「春想う、宵の一刻ガチャ」
Colorful PaletteがSEGAと協業で贈る「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」では、周期的にイベントにあわせたガチャが開催されています。
今回は2022年4月に開催された「春想う、宵の一刻ガチャ」のメンバーイラストについて、制作を担当したイラストチームにインタビューしました。
※一部イベントストーリーの内容が含まれています。未読の方はご注意ください
▼前回の記事をまだご覧になってない方は是非こちらもご覧ください。
チーム紹介
コンセプト・構図
今回は「セカイの桜、つながる想い」とイベント名にも記されているように、イラストも「桜」をテーマにしています。
それぞれのセカイの中でバーチャル・シンガー達が探し歩いた「桜」。お話の中では見つかりませんでしたが、それぞれのセカイの桜を表現したくて、まず最初にミクさんのラフを描きました。
今回はニーゴのミクさんだったので、桜をテーマにしたものの、青空の下の晴れ晴れとした桜ではなく、「夜桜」を描くことでニーゴらしさを演出しようと思いました。
「誰もいないセカイ」には咲いていない桜を水面に映し、他のセカイとの繋がりを表現しています。
ビビバスのレンくんは、桜を「グラフィティ」で描きました。お話の中でみんなには見せられなかった桜を彼自身が描き、「ストリートのセカイ」に創り出したイメージです。そのためか、少し誇らしげな表情をしているんだと思います。
レオニの世界観を表現するために外せない大切なモチーフである「星」から、レオニのルカさんは「星空」を桜に見立てています。そのため、夜の学校という場所を選びました。“綺麗で、落ち着いてて、見ていて飽きない"一枚だと感じていただけたら良いなと思っています。
ワンダショのKAITOさんは、ワンダショ特有の賑やかさを表現するため「風船」を桜に見立て、KAITOさん自身のかっこよさを表現するために「座長として終幕の挨拶をするシーン」をイメージしました。また、照明を桜の幹や枝のように見せることで、ステージという場所ならではの表現を取り入れています。
衣装
コンセプトに沿って単純に全て「和装」にするのではなく、ユニットやキャラクターの持つ特色や魅力を惹き出しながら、それぞれに桜モチーフや和柄を取り入れました。
ミクさんは鏡面で描かれる夜桜の雰囲気に合わせて着物を採用し、和のテイストに寄せました。これまでドレッシーな雰囲気の衣装が多かったので少し印象を変えてパンツスタイルにしつつ、フリルやレースを取り入れることでニーゴのミクさんらしさを演出しています。
レンくんは「やんちゃ」をテーマにデザインしました。彼の持つアクティブな印象と、桜や和柄と相性の良いスカジャンを採用しています。衣装を考える際に髪型もデザインするのですが、レンくんはあまり子供っぽい雰囲気にならないよう毛先を遊ばせてみました。
ルカさんの衣装に「制服」を選んだのは、よりレオニらしさを演出したかったからです。その理由から、星形のヘアアクセサリーも付けています。シャツの襟、ジャケットの袖や背面にも桜の柄やモチーフを取り入れているので、是非3DMVなどで細かいところも楽しんで見ていただけると嬉しいです。
KAITOさんは大人っぽい雰囲気を表現するために中華風のデザインを採用し、艶やかなムードでまとめました。差し色にピンクを用いたり、スリットやインナーの袖の長さにこだわることで、セクシーな印象をプラスしています。ワンダショのKAITOさんらしさを損なわないよう、肩マントを活かしたデザインにしています。
背景
キャラクターをしっかり見せながらも、大きなテーマである「桜」を印象的に描き、一枚絵として見応えのあるイラストになるように意識しました。
ミクさんの夜桜は、はじめは鮮やかに見せるために桜にスポットライトを当て、もっと明るい色合いで仕上げていました。ニーゴのミクさんの雰囲気から「桜の静けさ」をより表現するために、水面は暗く、月灯りの露出を上げ、今の仕上がりになりました。
レンくんのグラフィティの桜は、花見から連想して「PARTY」という文字を採用しています。よく見ると”1.5周年”を意味したデザインが見えてくるかもしれません。ぜひ探してみてください。
また、左右の建物の影は当初は描いていなかったのですが、よりビビバスらしさが出るよう、路地裏感を演出するために追加しました。
ルカさんの星空の桜は教室の外にあるため、キャラクターと距離がある構図になっています。ルカさんと桜、それぞれにちゃんと視線が向くように、前後感のバランスを大切にしました。机や椅子が邪魔にならないように配置したり、桜の幹や枝の質感はあえて描き込まずシルエットで表現することで、絵に奥行きを持たせています。
KAITOさんの風船の桜は、シナリオやエリア背景で使用しているバルーンを踏襲し、ワンダショの世界感を強調しています。はじめはステージの奥にワンダショのステージでお馴染みのモニターを点灯させていたのですが、風船やステージの照明が映えるようステージの奥を消灯させ、ショーのフィナーレを感じさせる仕上がりを目指しました。
さいごに
今回は、各ユニットの世界観らしい「桜」とそのセカイのバーチャル・シンガーたちの魅力を掛け合わせて表現することを大切にしました。
また、去年の4月に開催された「君と出会う桜の道ガチャ」とは違う角度で桜を描き、未だ見たことのないような絵作りにこだわることで、新しい喜びや楽しさを届けたいと考えていました。
プロジェクトセカイは、いつも応援してくださってる皆さまのおかげで1.5周年を迎えることができました。引き続き楽しんでいただけたら、大変嬉しく思います。